2012年7月19日木曜日

「育児&育自」7歳までは夢のなか





「育児&育自」のワークショップ
どの会場でも本当に興味深く聴いていただいて、
私も嬉しく思っています。
核家族になってしまった家族の形のなかで、
初めてのお子さんを抱えたママは特に、
すぐ 相談出来る人が、そばにいるでもなく、
心配なことが本当に多いと思います。
そのため、どんな相談も、今悩んでいること、
とても具体的な個人的なことでも、
質問をみんなでシェアできることは、
本当に貴重な体験だと思います。


今回の飯塚では、最初の7年間の早期教育と、
その時期の子どものためにしないほうがいいこと、
できることなどのお話で盛り上がりました。


0才から7才までの子どもは、
自分の持てる生命エネルギーの
すべてをかけて、身体を育てていきます。
その時に、感情や知性を
無理に発達させようとすると、
身体を育てていこうとする力が、
その感情や知性を刺激するために
奪われてしまいます。
そうなると、健全な身体の上に育っていく、
健全な感情や知性さえも、
充分に育てることができなくなるのです。
なぜなら、土台が充分に育たないからです。


早い時期から計算ができる子を、
親が目指したり望んだりして
知育に走っても、結果的には、
充分な知性を育てることはできず
思考も充分には育っていかないと
いうことになってしまいます。
いつも、頭のいい子、勉強できる子を望んで、
はやくから知育教育を与えるのは、親たちなのです。
子どもは、そんなこと、少しも望んでないのですが。


だから、こどもたちは、この時期にどこが育って、
どんなふうにそれを身に着けていくのか、
どんな体験からそれを学ぶのか
ということを、大人は知ったり、
感じたりしたほうがいいと思うのです。


子どもにとっての体験ということでも、
質問をいただきました。
たくさんの楽しい体験をしてほしいので、
ミュージカルにいったり
表現活動をしたりするのは、どうですか?
という質問です。
そういう、体験はたぶん、
7才から14才の時期に必要になることなんですよね。


7才までは、まだまだ、現実と夢の世界の境目が
わからない世界で生きています。
(でも、現代の子は、刺激が 強すぎてそういう子は少なくなったかもですね)
だから、すべての体験は、刺激的ではないほうがいいのです。
ゲームやテレビの暴力的なものを見せないほうがいいというのはそのためです。
それが空想の世界で、現実とは違うという判断は、この年令の子どもには
できないからです。
すべてを善なるものとして、吸収します。
だから、美しいもの、喜びを感じるものに囲まれて、
まどろむような、優しい時間の流れの中にいるほうが
魂は、安心して育っていくのだと思います。


この時期の子どもの魂が心地良いと感じるのは、
始まりも終わりもないような、くり返しつづいていくような
そんな世界や音楽です。
だから、昔話を何度もくりかえす、おじいちゃんやおばあちゃんが大好きです。
大好きな絵本を、何度も読んでとおねだりされるのは、そのくり返しが
大好きだからなんです(笑)


また、この時期、何かを表現するというよりも、
何か自分の目的にむかって行動するような
意志を通すというか、
意志の力をはぐくむことのほうが
大事なように感じます。
表現というのは、何かを感じて、
分の心が動いてそのことを、
表すということになるとおもうのですが
それが、自分の喜びや心の表現として
できるようになるのは
7才をすぎてからになると思います。
7才までは、上手に誰かの表現を
真似することはできても
自分から、自発的に何かを表現することは
難しいと思います。


まだまだ、書きたいことは、いっぱいあるけど
今日は、ここまでにします。
また、次回!
次回は、母が芸術家だったり、
表現者だったりする場合の悩みです。
まあ、私自身の体験談ですね(笑)。
どうぞお楽しみに♡




最後に・・・
ワークでたずねられた、
シュタイナー教育についての
導入本でわかりやすい本をご紹介しておきますね。




「魂の幼児教育 としくらえみ著」

著者としくらえみさんが、幼稚園教師として、
ヨーロッパシュタイナー教育の現場を体験した
実践的な体験レポート。
著者自身による手描き図版や楽譜、おやつのレシピなどが多く挿入されています。
挿絵は、としくらえみによるもので、やさしく温かい
雰囲気に包まれて、まるで絵本を見ているようです。









「魂の発見 子安美知子著」
芸術は、目的意識として必要なのではなく、すべてがそこから芽を出していく土壌として、どの人間にも必要なものなのである。シュタイナー学校の特徴を一言でいうならば、あらゆる教育の源泉としての芸術重視ということになる。―自らの長女を通してふれた教育理念の実践を克明に報告するとともに、文庫版あとがきでは、日本のシュタイナー教育の現状にも言及。 〜(現在は、中古本でしか手に入らないようです。)

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